
介護保険って給料から引かれているけど、どんな保険なの?
介護保険とは介護が必要な高齢者やその家族を支援するための保険です。
- 介護保険の基礎情報
- 介護保険の仕組み
- 介護保険で受けられるサービスの種類と特徴
- 介護保険の申請方法
この記事を読むことで介護保険の基礎知識から仕組み、サービスの種類などが分かります。
自分たちが支払っている保険について学び、役立てていきましょう!
介護保険とは?初心者でもわかる基本情報

介護保険は、日本の高齢化社会に対応するために設けられた公的な保険制度です。
介護が必要な高齢者やその家族を支援することを目的としており、誰もが安心して介護サービスを受けられる仕組みを提供しています。
介護保険制度が誕生した背景
1990年代後半、日本は急速な高齢化に直面していました。それに伴い、家庭内での介護負担が大きな社会問題となり、「家族だけでなく社会全体で支える仕組み」の必要性が高まりました。これを受け、2000年に介護保険制度がスタートしました。
介護保険の目的
介護保険制度には、以下のような目的があります
- 高齢者の自立支援
- 家族の負担軽減
- 地域で支える介護
高齢者本人だけでなく、家族の負担軽減も目的とされており、高齢化を支える制度になっています。
介護保険の対象者
介護保険の対象者は以下の2つのグループに分かれています
- 65歳以上(第1号被保険者)加齢による病気や障害で介護が必要になった方
- 40歳~64歳(第2号被保険者)がんや脳血管疾患など特定の病気が原因で介護が必要になった方
40歳~64歳(第2号被保険者)は主に老化が原因として発生する16の特定疾病が該当します。
保険料の支払い
介護保険料は、加入者全員が負担します。
65歳以上は年金から天引きされることが一般的です。
40歳~64歳は健康保険料に含まれ、給与やボーナスから天引きされます。

介護保険料は40歳になった月から支払いが発生します。
介護保険の仕組み|誰が利用できるの?

介護保険は、介護が必要な高齢者やその家族を支えるための公的な仕組みです。この制度では、保険料を負担するすべての国民が、介護が必要になったときにサービスを利用できるよう設計されています。
以下では、介護保険の基本的な仕組みを詳しく解説します。
介護保険の対象者
介護保険は主に2つの対象者に分けられます。
65歳以上(第1号被保険者)
65歳以上の方で、介護や支援が必要と認められた場合に利用可能になります。
対象の例として高齢による衰弱や骨折、認知症などがあげられます。
40歳~64歳(第2号被保険者)
40歳~64歳の方で、介護保険法で定められた16種類の特定疾病が原因で介護が必要となった場合に利用可能です。
特定疾病の例として脳血管疾患(脳卒中など)、関節リウマチ、がん(末期)、パーキンソン病などがあげられます。
介護保険の財源
介護保険制度の財源は、主に以下の3つで成り立っています。
保険料(約50%)
公費(約45%)
利用者負担(約5%)
介護サービス利用の流れ
介護保険を利用するには、以下の手順を踏む必要があります
- 要介護認定を受ける
- 介護が必要だと感じたら、まず市区町村に申請を行い「要介護認定」を受けます。
- 認定結果に基づくサービス選択
- 「要支援1・2」「要介護1~5」の認定結果に応じて利用可能なサービスが決まります。
- ケアプランの作成
- ケアマネージャーと相談し、具体的なサービス内容を計画します。
- 介護サービスの利用開始
- 計画に基づき、訪問介護やデイサービスなどを利用が開始になります。
公的保険と民間保険の違い
介護保険制度は「公的保険」に分類されますが、民間保険との違いを理解しておくことも重要です。
項目 | 公的介護保険 | 民間介護保険 |
---|---|---|
対象者 | 65歳以上、または40歳以上 | 契約時の条件に基づく |
支払い方法 | 保険料は強制加入 | 任意加入、個人負担 |
カバー範囲 | 基本的な介護サービス | 金銭的補助(保険金) |
介護保険で受けられるサービスの種類と特徴

介護保険を利用することで、さまざまな介護サービスを受けることができます。これらのサービスは、要介護度や生活環境に応じて選択可能で、利用者が自立した生活を送るための支援を提供します。
- 訪問系サービス
- 通所系サービス
- 短期入所系サービス
- 施設系サービス
- 福祉用具の貸与・購入
- その他のサービス
以下では、介護保険で受けられる主なサービスの種類と特徴を解説します。
訪問系サービス
自宅で生活しながら、必要な支援を受けられるサービスです。
訪問介護(ホームヘルプサービス)
ヘルパーが自宅を訪問し、食事・入浴・排泄などの日常生活の支援を行います。
要介護1~5の方が対象で、自宅で生活を続けながら、必要なサポートが受けられます。
訪問看護
看護師が自宅を訪問し、健康管理や医療的ケアを提供します。
医療ケアが必要な方が対象で、医師の指示のもと行われるため、医療的な安心感があります。
訪問入浴介護
入浴車で自宅を訪問し、寝たきりの方でも入浴のサポートを受けられます。
寝たきりや要介護度が高い方が対象で、専門スタッフによる安全な入浴支援がえられます。
通所系サービス
デイサービスセンターや施設に通うことで受けられる支援です。
デイサービス(通所介護)
日中、施設で食事やリハビリ、レクリエーションなどを提供します。
自宅で生活している高齢者が対象で、社会的交流やリハビリを通じて生活意欲を向上が目的です。
デイケア(通所リハビリテーション)
リハビリを中心としたデイサービスで、医師や理学療法士が関与します。
リハビリが必要な方が対象で、身体機能の回復を重視します。
短期入所系サービス
一時的に施設に入所して支援を受けるサービスです。
ショートステイ(短期入所生活介護)
家族の休養や一時的なケアが必要な際に、介護施設で生活支援を受けます。
要介護1~5の方が対象で、数日から数週間の利用が可能になります。
短期入所療養介護
医療施設での介護サービスを受けられるショートステイ。
医療的なケアが必要な方が対象で、医療ケアと介護の両方を受けられます。
施設系サービス
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などに入所して生活全般の支援を受けるサービスです。
特別養護老人ホーム(特養)
要介護3以上の方が入所可能で、24時間体制の介護を提供します。
常時介護が必要な方が対象で、終身利用が可能です。
介護老人保健施設(老健)
医療ケアとリハビリを重視し、自宅復帰を目指す施設です。
病院から自宅へのリハビリを必要とする方が対象で、医療と介護が一体となったサービスです。
福祉用具の貸与・購入
利用者ができるだけ自宅で自立した生活ができるようサポートするために、必要な福祉用具を利用できます。
福祉用具の貸与
車椅子や介護用ベッドなどのレンタルサービスです。
利用者の身体状況に合わせて選択可能になります。
福祉用具購入費の補助
ポータブルトイレや歩行器など、一部の用具を購入する際の費用補助です。
必要な用具を経済的な負担を軽減して購入可能です。
その他のサービス
住宅改修費の補助
手すりの設置や段差解消など、自宅を介護仕様に改修する費用を補助します
地域密着型サービス
小規模多機能型居宅介護や認知症対応型デイサービスなど、地域に特化したサービスになります。
住み慣れた地域で包括的な支援を提供されます。
介護保険の申請方法をわかりやすく解説

介護保険を利用するためには、まず「要介護認定」を受ける必要があります。この認定を受けることで、介護サービスを利用する権利が得られます。
- 要介護認定の申請
- 訪問調査(認定調査)
- 主治医の意見書
- 審査と判定
- 結果通知
- ケアプランの作成
- サービス利用の開始
- 注意点
以下では、申請からサービス開始までの手続きの流れをわかりやすく解説します。
要介護認定の申請
介護保険の利用を開始するための最初のステップが「要介護認定」の申請です。
- 申請先
市区町村の役場(介護保険担当窓口)にて申請します。 - 必要書類
- 介護保険被保険者証(65歳以上の方の場合)
- 認定申請書(市区町村で配布またはダウンロード可)
- 申請の方法
申請者本人、家族、または地域包括支援センター、ケアマネージャーが代行して申請することも可能です。
訪問調査(認定調査)
申請後、市区町村から依頼された調査員が自宅や施設を訪問し、身体や生活状況について調査します。
- 調査内容
- 日常生活での困難さ(歩行、食事、入浴など)
- 心身の状態(認知症の有無や身体の機能など)
- 調査方法
主に本人や家族への聞き取り調査と観察で進められます。

入院中であれば、病院で認定調査をされることがあります。その時は看護師が本人の状況を伝えます。
主治医の意見書
要介護認定の判断には、医師の意見書が必要です。
- 依頼方法
市区町村が指定した主治医に意見書の作成を依頼します。 - 内容
- 病状や治療経過
- 心身機能の状態
審査と判定
訪問調査の結果と主治医の意見書を基に、介護認定審査会が要介護度を判定します。
- 「非該当(自立)」
- 「要支援1・2」
- 「要介護1~5」
「非該当」の場合でも、地域支援事業などのサポートを受けられることがあります。
結果通知
審査結果が記載された通知書が郵送されます。
- 通知の期間
申請から約30日以内に結果が届くのが一般的です。 - 認定の有効期間
新規認定の場合は原則6か月(更新時は12か月~36か月)。
ケアプランの作成
要支援・要介護認定を受けたら、具体的なサービス内容を計画します。
- ケアマネージャー(介護支援専門員)の役割
ケアプランを作成し、利用者のニーズに合ったサービスを提案します。 - 利用者が行うこと
ケアマネージャーと相談し、必要なサービスを選択。
サービス利用の開始
ケアプランに基づいて、選んだ介護サービスを開始します。
- サービス提供者の選択
訪問介護やデイサービスなど、自分に合った事業者を選ぶことが可能です。 - 利用者負担
介護サービス費用の1割~3割(所得に応じて異なる)を負担します。
注意点
- 結果に不満がある場合
認定結果に納得できない場合は、都道府県に対して不服申し立てを行うことができます。 - 申請のタイミング
介護が必要だと感じたら、早めに申請することをおすすめします。
6. まとめ

- 介護保険とは介護が必要な高齢者や家族を支援するための保険
- 介護保険の対象者は年齢によって、第一保険者、第二号保険者となる
- 介護保険を利用するためには、要介護認定を受ける必要がある
- 受けられるサービスとして、訪問系、通所系、福祉用具の貸与・購入など多岐にある
- 介護保険の申請を受けるには、まず市町村の役場にて申請する