
夜勤もしんどいし、転職したいな~でも病院以外だったらどこに転職しよう?
皆さんは「看護師は続けたいけど、この職場変わりたい」「子供もいるし夜勤がないところがいいや」など、転職を考えたことがあるのではないでしょうか?
看護師という専門職は、とてもやりがいのある仕事ですが、夜勤や人間関係、体力的な負担が大きく、長く続けるにはハードルも少なくありません。
とくに病院勤務を続けてきた方のなかには、「看護師資格を活かしたいけれど、病院以外で働ける場所ってあるの?」と不安を感じる方も多いはずです。
看護師資格を持っていると、病院や病院以外にも就職先はたくさんあります!
- 看護師が「病院以外」に転職したいと考える理由
- 病院以外の看護師の転職先
- 「病院以外」への転職のメリット・デメリット
- 看護師が病院以外に転職する際の注意点と準備
- 転職先を選ぶ方法
この記事では看護師経験者の転職先や、転職先を選ぶ方法について解説していきます。
病院以外の転職先も視野にいれて、自分の理想に合った転職先を選びましょう!
看護師が「病院以外」に転職したいと考える理由

看護師としてのキャリアに不安があるわけではなくても、病院勤務を続けることにストレスを感じる方は多いです。
ここでは、実際に「病院以外の働き方を考えるきっかけ」となりやすい理由を見ていきましょう。
夜勤やシフト制による生活の乱れ
不規則な勤務は、看護師特有の悩みの一つ。とくに夜勤が続くと睡眠の質が悪くなり、体調不良やメンタル面の不安定さにつながることもあります。
結婚・出産を機に生活リズムを整えたいと考える方にとっては、大きな転職動機になります。

実際に私も夜勤がすごくしんどくなったので、病院以外の転職先を希望しました。ずっと働いていると慣れる部分もありますが、ふとした時に疲れがたまっていると感じました。
人間関係や上下関係のストレス
病棟勤務では医師や看護師間のコミュニケーションが密なぶん、職場内の人間関係がストレスの原因になることもしばしば。
指示系統が複雑な職場や、古い体制のままの病院では上下関係に悩む声も多く聞かれます。
異動などで人間関係が変わることもありますが、改善しない場合ももちろんあるので、それだけに頼るのは危険だと思います。
体力・精神的な限界
忙しい日々のなかで患者の命を預かる責任感とプレッシャーを抱える看護師の仕事は、決して軽いものではありません。
「もう少し落ち着いて働きたい」「心に余裕を持って仕事がしたい」と考える方は、病院以外の道を探し始める傾向があります。
もっと自分らしい働き方がしたい
「看護師=病院」という固定観念にとらわれず、自分のライフスタイルや興味に合わせて柔軟に働ける職場を選びたいというニーズも高まっています。
美容、子育て支援、企業勤務など、自分の価値観に合った道を探す動きが活発になっています。
病院以外の転職先は何があるの?

看護師の資格は病院以外でも幅広く活かすことができます。ここでは、代表的な転職先と、それぞれの特徴を簡潔にご紹介します。
- 病院やクリニック
- 介護施設
- 訪問看護
- 企業看護師(産業看護師)
- 学校看護師(保健室の先生)
- 研究・教育機関
- 行政機関(保健師)
- 医療系の民間企業医療機器メーカー
- 美容クリニック
- 海外での看護師
- リモート医療やテレヘルス
看護師資格は医療現場以外でも応用がきくため、自分の興味やライフスタイルに合わせてさまざまな選択肢があるのが特徴です。
病院やクリニック
一般病院
総合病院や地域の病院で、病棟や外来での看護業務を行います。スキルを磨ける場が多く、診療科によってさまざまな経験を積むことができます。
クリニック
地域密着型の小規模な診療所で働くことが多く、患者との関係を大切にしたい看護師に向いています。
一部を除き日勤での勤務になります。またクリニックは診察時間によっては休憩時間が2時間~4時間など様々になります。
休憩時間は身体をゆっくり休めますが、帰宅時間が遅くなる特徴もあります。

私は採血で翼状針を使用していましたが、クリニックでは直針が多かったので、正直戸惑いました。
介護施設
特別養護老人ホーム
高齢者のケアを中心に行う施設で、医療面でのサポートを提供します。
夜勤が少ない場合が多く、比較的ワークライフバランスをとりやすいです。
場所によっては介護士との仕事を兼任する場合があるので、どこまで介護の仕事があるのかも事前に確認するようにしましょう。

正直介護も兼任する場所だと、肉体的にしんどい部分があります。
デイサービス・デイケア
日中のみ高齢者のケアを行うため、夜勤がなく、規則的な働き方が可能です。
訪問看護
自宅で療養する患者のもとに訪問し、必要な医療ケアを提供します。
患者とじっくり向き合えるため、個別ケアに興味がある人に向いています。
車での移動が必要な場合があるので、訪問先までの移動方法についても確認しておきましょう。
企業看護師(産業看護師)
企業の社員の健康管理やメンタルケア、健康診断のサポートを行います。一般企業での勤務のため、夜勤がなく、オフィスワークが中心になります。
看護師資格のみでも、働くことはできますが保健師免許があるほうが採用されやすいようです。
学校看護師(保健室の先生)
学校で生徒の健康管理や応急処置を担当します。子どもが好きな人、教育現場に興味がある人に向いています。
公立の学校では養護教諭の資格が必要ですが、私立の学校の場合は看護師免許のみで働ける場所があります。

保健室の先生は応急処置が中心です。またアレルギー対策にも力をいれる必要があります。医師がいないため、自分で全て判断することが難しいと感じました。
研究・教育機関
看護学校や大学で教員として働き、次世代の看護師を育成する役割を担います。教育に関心がある人、実務経験が豊富な人に向いています。
看護教員になるには、規定年数以上の実務経験と、所定の養成課程の修了が必要になります。
行政機関(保健師)
地域の保健所や市町村役場で、地域住民の健康相談や生活習慣病予防のサポートを行います。
保健師資格が必要ですが、看護師資格をベースに取得することが可能です。
医療系の民間企業医療機器メーカー
製品の使用方法を医療現場に説明したり、営業サポートとしての役割を担います。
製薬会社:治験コーディネーター(CRC)として、治験の実施をサポートし、医師や患者の橋渡し役を務めることもあります。
美容クリニック
美容整形やスキンケアなどの施術サポートを行います。
美容分野に興味がある人に向いており、通常夜勤がありません。
海外での看護師
看護師の資格を活かして、国際医療支援団体やNGOで働いたり、海外の医療機関での勤務も可能です。語学力が必要な場合が多いですが、異文化での医療に興味がある人には魅力的な選択肢です。
リモート医療やテレヘルス
リモート医療やテレヘルスオンラインで患者の健康相談や医療アドバイスを行います。テクノロジーの進化に伴い、在宅勤務が可能な看護師の仕事として注目されています。
「病院以外」への転職のメリット・デメリット

病院を離れて転職することは、不安もありますが、新たな可能性が広がるチャンスでもあります。
ここでは、病院以外で働くことのメリットとデメリットを整理しておきましょう。
メリット:働きやすさ、プライベートの充実、キャリアの幅が広がる
まず大きなメリットは、「働きやすさ」が格段に上がる点です。夜勤がない、休日がしっかり取れる、残業が少ないなど、勤務環境が安定している職場が多いため、体力面・精神面の負担が軽減されます。
また、保育園勤務や企業看護師などは土日休みのところも多く、家庭やプライベートの時間を大切にしたい方にとっては大きな魅力です。
看護師という資格を活かしながら、違った分野でスキルアップできるのも、キャリアの幅を広げる良い機会になります。
デメリット:給与が下がる可能性、専門性の維持が必要なケースも
一方で、病院勤務に比べて「給与が下がる」可能性があるのはデメリットの一つです。
とくに夜勤手当や急性期対応などの手当がなくなると、手取りが大きく変わるケースもあるため、収入面のバランスを事前に確認することが大切です。
また、病院に比べて医療行為が少ない職場では、看護技術が衰えることに不安を感じる人もいるかもしれません。
「臨床スキルを維持したい」「いずれ病院に戻る予定がある」場合は、スキルを活かせる職場や定期的な勉強の継続が必要です。
看護師が病院以外に転職する際の注意点と準備

病院以外の職場に転職する際には、気持ちだけで動いてしまうとミスマッチが起きてしまうことも。
ここでは、スムーズに転職を進めるための準備と注意点をご紹介します。
自己分析と転職の軸を決める
まず大切なのは、「なぜ病院を離れたいのか」「どんな働き方をしたいのか」という軸を明確にすることです。
働く時間帯、収入、仕事内容、やりがいなど、自分が大切にしたい要素を整理することで、理想の職場像が見えてきます。
「転職先を探す前に、まず今の職場をどう辞めるかが不安で動けない…」という方も少なくありません。
そんな時は、退職までの流れや伝え方を事前に把握しておくと安心です。
詳しくはこちらの記事で紹介しています
👉 【看護師の退職時の手続きは?流れを徹底解説!を選択 】
資格やスキルの棚卸し
病院以外の職場では、必ずしも臨床経験がすべて重視されるわけではありません。
接遇力、観察力、コミュニケーション能力など、看護師として培ったスキルを一度整理してみましょう。
それが転職活動でのアピール材料になります。
非公開求人を扱う転職サイトを活用する
企業看護師や美容クリニックなど、人気の高い職種は「非公開求人」で募集されることが多いため、転職エージェントの活用は非常に有効です。
専任のアドバイザーが条件に合った求人を紹介してくれるだけでなく、履歴書添削や面接対策もサポートしてくれます。
未経験OKの職場選びのコツ
病院以外の職場の多くは、「未経験歓迎」「ブランクOK」と記載されていますが、実際には経験値や性格との相性が重視されることもあります。
面接では「なぜこの職場を選んだのか」を明確に伝えられるように準備しておきましょう。
転職先を探す方法

看護師の転職に特におすすめの方法を3つ選びました。効率的かつ信頼性が高く、転職活動がスムーズに進められる方法を中心にしています。
1. 看護師専門の転職エージェントを活用する
おすすめ理由
転職エージェントは、看護師転職に特化しており、希望に沿った非公開求人の紹介や、履歴書・面接のサポートを提供してくれます。また、給与や勤務条件の交渉も代行してくれるため、初めての転職や条件交渉に不安がある場合に安心です。
しかし総合病院などに対応していないことがあり、その場合は直接病院に申し込む必要があります。
メリット
希望条件に合う求人を効率的に見つけられ、プロのサポートがあるため、ミスマッチを防ぎやすいです。

私はエージェントの方との電話での連絡がめんどくさいと感じたので、最初にLINEでの連絡を希望していました
2. 医療機関や施設の公式ホームページを確認する
おすすめ理由
公式ホームページには、病院や施設の詳細や採用情報が掲載されていることが多く、職場の雰囲気や方針を事前に確認しやすいです。また、応募者数が少ない可能性もあるため、競争率が低い場合もあります。
メリット
自分のペースでリサーチできるため、じっくり検討してから応募できます。公式の求人情報からは、その職場が求める人物像や理念も把握しやすいです。

自分で全て書類などを準備しますが、間に人が入っていないので、かえってすぐに転職が決まったことがあります。
3. 看護師専門の求人サイトを利用する
おすすめ理由
看護師に特化した求人サイトは、豊富な求人情報が掲載されており、条件や勤務地での絞り込みがしやすいです。
定期的に更新されるため、新着求人も見逃しにくく、転職のタイミングに合う求人を探せます。
メリット
多くの求人から比較検討でき、登録や検索が手軽です。
また、評判や職場の口コミが掲載されているサイトもあり、働く前に現場の雰囲気を把握できることもあります。
これらの方法を組み合わせると、情報収集が充実し、転職の選択肢が広がりやすいです。それぞれの方法で得られる情報を総合して、自分に合った職場を見つけるとよいでしょう。
まとめ:病院以外での転職は、看護師人生の新しい扉を開くチャンス

- 病院勤務に限らず、看護師資格はさまざまな場所で活かせる
- 病院以外の職場では、生活リズムが整い、働きやすさが向上することが多い
- 転職には自己分析と準備が重要。まずは「自分がどう働きたいか」を明確に
- 退職や転職に不安がある方は、専門の転職エージェントの活用がおすすめ
病院を離れることは、決して後ろ向きな選択ではありません。
あなたの人生にとって、本当に合った働き方を見つけることこそが、看護師としての価値を高める第一歩になるはずです。
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